この記事では、子どもの命を守る チャイルドシートの使い方 を詳しく説明します。
日本ではあまり発信されていない情報ですが、アメリカでは常識です。
とても大切なことなので、ぜひ最後まで読んでください。
この記事を読むと…
- チャイルドシートの安全な設置場所がわかる
- 2人目以降のチャイルドシート設置場所がわかる
- 赤ちゃんをいつまで後ろ向きに乗せるべきかがわかる
- 厚着でチャイルドシートに乗せる場合の危険性を知ることができる
Contents
日本より厳しい!アメリカのチャイルドシード事情
第1子をアメリカで出産した筆者ですが、日本への里帰り中、また日本へ帰国してからも日本でのチャイルドシートの使用のされ方が常に気になっていました。
アメリカでは出産前に、数時間の「両親クラス」をとることができます。
内容は出産の話や赤ちゃんのお世話についてですが、その中に「car seat」(日本語ではチャイルドシート)についての話もあります。
そして、出産前に自分の車に設置したチャイルドシートは、消防署へ持って行くと、消防士が正しく設置してあるかをチェックしてくれるので、安心です。
アメリカは車がないと生活困難な地域が多く、制限速度も一般道でも70㎞くらいは普通ですから、子どもを守るチャイルドシートに対する情報が多いのも納得です。
そんな環境で第1子を育ててきたからこそ、日本でのチャイルドシートの使用方法をみると、まだまだ安全な使用方法が周知されていないようで心配になります。
誰も事故を起こそうと思って起こすわけではありません。
いくら自分が気を付けていても、相手がいる事故は防ぎようがないこともあります。
そんなときに子どもを守ってくれるのはチャイルドシートです。
この記事では、車社会のアメリカで第1子を育てた私が習った「チャイルドシートの安全な設置場所」についてと、「日本では周知されていないと感じるチャイルドシート使用に関する注意」もお話します。
チャイルドシートの安全な設置場所
あなたは赤ちゃんが産まれて、チャイルドシートはどこに設置していますか?
私の周りを見ると、ほとんどの方が後部座席に設置されています。
しかし、幼児期になる頃には第2子も生まれる関係か、助手席に乗っている子もよく見かけます。
最も安全な場所
車で最も安全な場所は、車の中央だと言われています。
事故が起きた時に、一番衝撃を受けにくいのが車の真ん中だからです。
車の種類にもよりますが、車の中央(2列目シート真ん中)にチャイルドシートを設置できるようでしたら、車の中央に設置するようにしましょう。
2番目に安全な場所
2番目に安全なのは、助手席後ろと言われています。
理由として、路上駐車のときに子どもが車道側にならないこと。
助手席には人が乗っていない可能性もあるので、その分助手席後ろに座っている子どもの前にはスペースができる。
正面衝突の事故時、前に人がいないことは、前にいる人が衝撃で飛んできてぶつかる可能性が低いことが挙げられます。
3番目に安全な場所
3番目に安全な場所は、運転席後ろだと考えられている資料が多いです。
事故が起こるとき、運転手は無意識に自分を守ろうとしてハンドルをきるため、運転席の後ろが2番目に安全だという考えもありますが、上記の理由から、2番目に安全なのは「助手席後ろ」の意見が浸透し、3番目が「運転席後ろ」と考えられています。
4番目以降の安全な場所
以上の法則に従うと、シートが3列ある車の場合、2列目(真ん中)のシートが最も安全です。
そして3列目シート(最後部)の真ん中、助手席側、運転席側 の順に安全と言えるでしょう。
アメリカでは助手席に乗れるのは13歳以上と言われています。
日本では小さな子どもが助手席に乗っているのをよく見かけます。
理由がない限り、助手席に子どもは乗せないようにしましょう。
事故の多くが正面からの追突によるものです(80%というデータもあります)。
その場合、助手席への衝撃が大きいです。
エアバッグが作動した時に、エアバッグの衝撃によって子どもは重篤な怪我を起こす可能性が高くなります。
助手席に子どもを乗せるなら…
やむを得ない事情で子どもを助手席に乗せる時は、必ずエアバッグが作動しないよう解除します。
欧米で販売されている車には助手席エアバッグの作動を解除することができるスイッチが装着してあるものもありますが、国産仕様のものでは安全上、解除機能装置が採用されている話は聞きません。
日本で販売されている外国製の車はエアバッグ解除機能装着のものもあるかと思います。
自分の車をしっかり確認しましょう。
また、助手席はできるだけ後ろまで下げて子どもを乗せます。
チャイルドシート 安全な設置場所
- 車の中央(2列目シート真中,車種による)
- 助手席後ろ
- 運転席後ろ
- 3列目真中→助手席側→運転席側(3列シートの車)
2人目以降、チャイルドシートはどこに設置する?
上記では、チャイルドシートを設置するのに安全な車の場所を説明しました。
では、2人目以降、どのように場所を決めればいいのでしょうか?
子どもの年齢
大きな子どもほど身体も大きく強いです。
ですので、優先順位としては、小さな子どもから安全性の高い場所に座らせるようにします。
チャイルドシート使用の有無・種類
チャイルドシートは、後ろ向きに設置するものが一番事故の衝撃を受けにくくなっています。
次いで、チャイルドシートを利用して前向きに座らせた場合です。
このタイプは、横からの衝撃に強く作られています。
ブースターシートやシートベルトのみの利用をしている子を最も安全と考えられる場所へ、次いでチャイルドシートを前向きに利用している子ども、後ろ向きでチャイルドシートを利用している子ども の順に安全性の高い席へ乗せましょう。
まとめると、2人の子どもが前向きでチャイルドシートを利用していたら、年齢が小さな子から安全性が高い場所に乗せる ということですね。
2人目以降 乗せ方の例
うちは小学生(ブースターシート)、幼児(チャイルドシート前向き)、乳児(チャイルドシート後ろ向き)の3人がいます。
乗せている位置は、小学生➡3列目助手席後ろ、幼児➡2列目助手席後ろ、乳児➡2列目運転席後ろ です。
上述した優先順位では 小学生➡2列目助手席後ろ、幼児➡2列目運転席後ろ、乳児➡3列目助手席後ろ となるべきですが、この配置だと
①乳児の乗り降りが非常に困難
②車に乗る頻度が高いのが乳児と幼児
という理由から、我が家の生活スタイルに合わせた最も安全と考えられるチャイルドシートの配置を考えました。
「後ろ向き」は何歳まで?
チャイルドシートは、後ろ向きで乗せるタイプが最も事故の衝撃から守ってくれるようになっています。
では、いつまで「後ろ向き」で乗せるといいのでしょうか?
日本では、商品やメーカーによってバラバラですが、大体1歳、体重10㎏くらいが目安だと言われています。
アメリカはどうでしょうか?
アメリカでは、2歳~4歳までとなっており、チャイルドシートに記載されている身長・体重制限に達するまでとなっています。
筆者の子どもも、3歳くらいまでは「後ろ向き」で乗せていました。
さすがにこの頃になると、足も長くなり窮屈そうにも感じたので、「前向き」にしました。
もちろん、日本とアメリカでは交通事情も違い、車も多く制限速度も速いアメリカで事故にあった方が、事故の規模も大きくなることが想像されます。
しかし、安全面を考えると、日本でもできるだけ「後ろ向き」を長く使用したほうがいいのではないでしょうか。
また、チャイルドシート(前向き)の使用自体も体重・身長制限にかかるまで使いたいですね。
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気を付けてほしい冬の乗せ方
チャイルドシートを利用して、ただ子どもをそこに乗せておけば安心 というものではないですよね。
説明書に従い、正しくチャイルドシートを設置し、シートベルトも緩まないようにきっちりと締める。
正しく使わなくては、いざというときに十分な力が発揮されません。
そんな中、日本で1つ気になったのが冬での光景です。
この点は、アメリカで参加した「両親学級」でも気を付けるポイントとして習いました。
それは、チャイルドシートに子どもを乗せる時、ジャケットを着させないことです。
ジャケットの中は空気が入っていたり、ジャケットが厚手であるために体とシートベルトの間が緩んでしまいます。
❝これくらい❞と思うかもしれませんが、事故の衝撃は大きいので、その衝撃でつぶされた服の空気や厚みは、シートベルトから子どもがすり抜けてしまうのに十分な隙間を作ってしまいます。
寒い冬には、子どもが厚手の服を着てチャイルドシートに乗せることは避け、上から毛布などを掛けるようにしましょう。
こんなのが1つあると便利です。
普通の毛布は1歳児だとすぐに蹴とばしてしまうので、防寒の意味がありません。
クリップも1つ持っておけば便利ですよ。
ベビーカーや抱っこひもで毛布を使うときも役立ちます。
まとめ
以上、チャイルドシートの安全な設置場所と、筆者が周知してほしいチャイルドシートの安全性にかかわる問題をお話しました。
我が子を守れるのは、親である私たちです。
正しい知識を身に着け、実践できるようにしましょう。
まとめ
- チャイルドシートの安全な設置場所は ①車内の真ん中 ②助手席の後ろ ③運転席後ろ
- 助手席に子どもは乗せない
- 衝撃に強いのは、チャイルドシートを「後ろ向き」に設置したときが1番
- 2人目以降は、子どもの年齢・チャイルドシート使用の有無などを総合的に判断し、それぞれの設置場所を決める
- できるだけ長く「後ろ向き」でチャイルドシートを使う
- チャイルドシートを体重・身長制限に達するまで利用する
- 冬は厚着をさせたままチャイルドシートに乗せない
実家へ帰省中など、チャイルドシートが必要な時がありますよね。
交通安全協会へ加入していれば、警察署で無料で借りることができます。
チャイルドシートは子どもの命を守る大切なものです。
経年劣化により、安全性が確保できなくなる場合もあります。
使用期限を確認し、兄弟の使いまわしは考えましょう。
また、中古よりも新品の購入をおすすめします。
英語ですが、アメリカで我が子のためにチャイルドシートについてリサーチされた方の情報です。
この記事は「両親学級」で習ったことに加え、以下の記事も参考にしています。