日本小児学会の調査では、テレビの長時間視聴は1歳6ヶ月時点での有意義語の出現に遅れがでると指摘しています。
また、家族間での会話の減少によって、言語発達に遅れを持つ子供が増えるのではないかと予想されています。
特に、2歳以下の子どもにはテレビやメディアを長時間見せないように提言されています。
筆者は第1子をアメリカで出産していますが、アメリカ小児学会では、2歳以下の子どものテレビ視聴は勧めていません。
こんな人におすすめ
- テレビなし育児に興味がある人
- テレビなし育児実践中で辛い人
- テレビなし育児の結果、子どもがどう育つか気になる人
この記事では、第1子とテレビなし育児を4歳までした体験談と、当時の1日のスケジュール・子どもの様子・現在小学生になった子どもの様子をお話します。
第2子も2歳まではテレビなし育児です。
第1子が年中になったころからテレビも少し見せるようになりました。
幼稚園で人気のテレビの話も出てくるので、友達との会話のために決まった番組だけ見せました。
また、「英語を聞く」ために、時間を決めてDVDで子ども用のアニメを見せることも始めました。
結果として第2子も2歳頃から第1子とテレビを見ています。
テレビなし育児をしようと思ったのは、刺激の強いテレビをみて育つことで、子どもが受動的になり、自分で考えられない子になってほしくなかったこと と テレビなしで親子でしっかりコミュニケーションをとりたいと思ったからです。
Contents
テレビなし育児は辛い?
子どもたちはワンオペで育てました。
そんな中、テレビがない生活は、おうちだけで過ごそうとすると、正直大変で、1日も長く感じました。
筆者は第1子をアメリカで出産しているため、アメリカでテレビをつけっぱなしの生活はしておらず、もともと見たいテレビ(夜)しか見ていませんでした。
日本に住んでいて、ワイドショーをみながら…という選択肢がなかったのはよかったかもしれません。
とにかく、テレビがないので我が子にひたすら向き合う時間が長いです。
お家のなかでは1日が持たなかったので、おでかけをたくさんしました。
1日のスケジュール
お家でテレビなしで過ごすのはとても大変だったので、出かけられるときはお出かけをたくさんしました。
子連れで買い物は楽ではないですが、買い物に出るだけでも母親の気分転換にもなりました。
生後半年頃(アメリカ)のスケジュール
7:00 | 起床 |
7:00~ | 家事・食事・子どもと遊ぶ |
10:00 | お出かけ 図書館で集まりがある日は図書館へ 親子水泳教室の日も その他の日は公園で散歩 (お出かけ後お昼寝) |
12:00 | 帰宅 食事・子どもと遊ぶ |
14:00 ~15:00 | プール スポーツクラブの会員になり、ほぼ毎日プールへ (プール後お昼寝) |
16:00 | 帰宅 子どもと遊ぶ お風呂 食事 |
20:00 | 子ども 就寝 母 家事・自由時間 |
お父さんは朝8時くらいに仕事へ出て、夜8時くらいに帰っていました。
平日はほとんど子どもと会っていないですね。
子どもは、ひとり遊びもしていましたし、本を読んだり、おもちゃを使って遊んでいました。
お昼寝はこの頃朝1回、午後1回。
出かけるので、車で寝て、そのままお家に連れて帰って寝させるようにしていたと思います。
家事や食事作りは、子どものお昼寝中や就寝後が主です。
出かけることで人と話したり、運動することで気分転換にもなりました。
1歳以降(日本)
7:00 | 起床 家事・食事・お弁当用意 子どもは一人遊び |
9:00 | 子育て支援センター |
12:30 | 帰宅 (子どもはお昼寝) 家事や晩御飯の下ごしらえ 一緒にお昼寝することも |
14:30 | おやつ |
15:00 | おうちでゆっくり 夕方公園や水族館にお散歩 または 子育て支援センター |
17:30 | 帰宅 お風呂 食事 遊び |
20:00 | 子ども 就寝 母 家事・自由時間 |
1歳頃に日本へ帰国しました。
2歳の時に第2子が産まれました。
第2子が生後3ヶ月までは外出は控えお家で過ごしましたが、3ヶ月以降は基本的に第1子の生活リズムに合わせて過ごしました。
約3ヶ月間のお家時間は、製作や簡単な料理、お家の中でも使える砂遊びの他、この頃は絵本が大好きだったので、絵本もたくさん読みました。
日本に帰国して、子育て支援センターがあったのがとても有り難かったです。
支援センターではほかのお母さんたちとも知り合いになれ、子どもたちを遊ばせながら、私もセンターの先生やほかのお母さんとお話するのが息抜きになっていました。
また、近くに水族館や動物園もあったので、年間パスポートでよくお出かけしました。
第1子は3歳から幼稚園、第2子は1歳で保育園に通い始めました。
筆者はフルタイムで仕事を始めました。
この頃から、1日に子どもと過ごす時間はグッと減りました。
子どもたちは園から帰った後は、おもちゃで遊んだりぬり絵をしていました。
まだ3歳だった第1子は、お昼寝のない幼稚園は疲れるので、7時くらいには寝ていたと思います。
子どもの様子
テレビなし育児を実践した結果の子どもの様子、気になりますよね。
我が子の様子を紹介します。
※ テレビなし育児の成果か、もともとの性格かは判断できません。
1歳~2歳の様子
テレビがないぶん、親子で遊ぶことがとても多かったと思います。
絵本も大好きで、1日に何回読んだかわかりません。
割と長い話でも、絵本を見なくても、一字一句間違えずに読めるくらい覚えました。
よくテレビの視聴時間と言葉の発達の関係について議論されますが、言葉の発達でいうと、第1子は早かったです。
支援センターでもよく「しっかりしている」と言われていました。
知っている単語も多く、よく遊んでいた絵カード(30枚くらい)は日本語も英語も覚えていました。
また、1歳半くらいでは知らない本でも開いて読んでいました。(言葉にはなっていませんが、声に出してたくさん何か言っていました)
そして、一番驚いたことが、集中力です。
1歳児はまだ集中力が続かない子がほとんどですが、一人でも10分くらい塗り絵を楽しんでいました。
2歳~3歳
この頃は、週に何度か教育番組を見せることもありました。
子育て支援センターで教育テレビのダンスを踊ったりするので、おうちでも一緒に踊って楽しみました。
時間にして1日に30分弱(毎日ではありません)くらいです。
その後テレビを消すことに対して「もっと見たい」と泣くこともありませんでしたし、その他の場面でテレビをつけてほしいとお願いされることもありませんでした。
魔のイヤイヤ期を覚悟していましたが、とても落ち着いていて育てやすい子でした。
コミュニケーションがよく取れる子でした。
(1歳後半が我が強くて大変でした)
現在(小学2年生)
現在もテレビを含めメディアを見る時間はあまり長くありません。
平日は0~30分、週末も0~2時間程度です。
現在は自分のみたい番組がはっきりわかっているので、見たい番組だけ見るといった感じです。
テレビを見ずに何をしているかというと、主に外で遊んでいます。
近所の子どもとお家の近くで遊ぶこともありますし、公園で遊んだりしています。
冬の間は外で遊ぶことも少なかったのですが、家族でボードゲームを毎日していました。
また、製作もとても好きです。
いろいろアイディアを出して、絵を描いたり、お話を作ったり、いつも何か見つけて取り組んでいます。
今日は摘んできた花を花束にしたいと、花を包むものを絵を描いたり切ったりして作っていました。
この自分でアイディアを出して遊ぶのは第2子も同じです。
こういった、自分で遊びを広げていけるアイディアを出せるところは、テレビなし育児をしてきたからだと思っています。
また、テレビをダラダラみないので、規則正しい生活習慣も身についていると思います。
テレビなし育児を振り返って
結果として、私はテレビなし育児をしてきて良かったと思っています。
現在の子どもの様子を見て、自分で考えて遊びを広げていける力がついているのはとてもいいことだと思っています。
しかし、親としてはテレビなし育児は楽なものではありませんでした。
振り返ってみると、少しはテレビの時間も取り入れて、親が楽をしてもよかったのではないかという思いもあります。
テレビの時間を決め、一緒に楽しむことは悪いことではないと思います。
子どもに見させっぱなしにするのではなく、親も一緒に楽しむことで、会話もはずみます。
追記:コロナ禍でお家時間が急増
コロナ禍で外出の機会も減り、お家時間が増えた中、我が家でも少し変化がありました。
Hulu や Netflix を利用して、英語でテレビ番組を見せています。
時間は1日1時間以内 または 2エピソード(CMがないので、2エピソード40分くらい)。
特に小学生の第1子は時間もないので、全く見ない日も多いですが、「英語を聞く」という学習の一環としても取り入れています。
まとめ
以上が筆者が実践したテレビなし育児です。
外に出て息抜きをしながら、テレビを見る時間をできるだけ少なくできるといいですね。
テレビを見させる代わりに、親子でコミュニケーションがとれると、子どもの発達にいい影響を与えます。
親の時間(家事をするなど)を作るために子どもにテレビを見させるという話も聞きますが、テレビなし育児で育った子は、テレビがなくても自分で遊びを見つけるので、結果親の時間も十分確保できます。
また、集中力もつくので、学校の課題も根気よく頑張っていると思います。
第1子、小2の夏休みは、宿題以外の課題も8つくらい取り組み、半分くらいは賞を頂きました。
こういった経験から、子ども自身の自信にもつながり、更にやる気が出ているので、いいサイクルだと思います。
まとめ
- テレビなし育児は赤ちゃんの頃は親も大変
- 支援センターなどを利用して、外に出る時間を増やすことで親も気分転換できる
- テレビがないと親子のコミュニケーションの時間が増える
- 幼児期には、テレビがなくても自分で遊びを見つけて楽しむ
- 集中力がつく
- テレビを見たいとぐずることはない
- 学童期、規則正しい生活習慣が身につく
- 根気強い子に育つ