最近は日本のみならず、世界的に母乳育児が推奨されている傾向があり、「やっぱり母乳育児をできればするべきなのかな?」と考えているお母さんが多いのではないでしょうか?
私も3児を完全母乳で育ててきました。
母乳育児はメリットが大きく取り上げられていますが、実はデメリットもあります。
この記事では、母乳育児のメリット&デメリットを説明します。
母乳育児にはメリットがたくさんですが、知っておきたい落とし穴も存在するので、ぜひ最後まで読んでください。
この記事を読めばわかること
- 母乳育児のメリット
- 母乳育児のデメリット
- ビタミンD不足の対処法
母乳育児のメリット
母乳育児のメリットを7つ紹介します。
1.赤ちゃんに必要な栄養素と免疫
母乳には赤ちゃんに必要な栄養が含まれていて、赤ちゃんの成長につれて母乳の成分も変ってきます。
「初乳」は色も黄色っぽく濃く、その中には感染症を予防したり戦う免疫物質が多く含まれています。
母乳は赤ちゃんが吸収しやすい形でもあるので、赤ちゃんにとって最適なものだと言えます。
2.口腔発達
母乳を飲むときの舌の動きは、あごの発達も促します。
口周りの筋肉とあごの発達は、後に歯が生えてきたときのかみ合わせ等にいい影響を与えると言われています。
3.スキンシップ
授乳中にお母さんに抱かれることで、赤ちゃんは安心感と幸福感を得ます。
授乳中に出るホルモンによって、母親も赤ちゃんも心が満たされ、精神的に安定します。
※授乳が不快と感じる人も中にはいます。そのような感覚を持つことも異常ではないので、まずは専門医に相談しましょう。
4.SIDS (乳幼児突然死症候群)のリスク低下
母乳育児により、SIDSの発症リスクが低下するという研究結果がでています。
そのため、できるだけ母乳育児を目指すように推奨されています。
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5.母体への影響
産後の授乳は、子宮の収縮を促進させ、悪露の排出を活性化させ産後の回復を手伝います。
また、授乳期間中に生理が止まることにより、子宮を休める期間ともなります。
授乳では1日のカロリー消費も高いので、産後太りの軽減にも効果があります。
6.経済的
ミルク代や哺乳瓶代がかからないので、経済的であるともいえます。
粉ミルク使用の場合、1ヶ月1万円前後と言われています。
7.お出かけ&緊急時の対処
災害時など、水が止まってしまうといった緊急時でも母乳育児では心配いりません。
また、お出かけの際もミルクの準備をしなくていいので、荷物も少なくなります。
ミルクを作る手間や哺乳瓶消毒の手間を省けます。
母乳育児のデメリット
考えられる母乳育児のデメリットは6つあります。
1.母親の負担が大きくなる
完全母乳の場合、授乳できるのが母親だけなので、母親への負担が大きくなります。
特に、夜間授乳も変ってくれる人がいないので、母親は寝不足になります。
ミルク育児を取り入れている家庭では、父親が授乳に積極的に参加することで、父親の親としての自覚が生まれやすいという点があります。
2.授乳頻度が多い
ミルクと比べて、消化のよい母乳は、授乳頻度が多くなります。
一般的にミルクは4時間おき、母乳は2~3時間おきの授乳になります。
3.おっぱいトラブル
授乳中のお母さんは、乳腺炎に悩まされる方もいらっしゃいます。
病院へ行ったり、薬を飲まなくてはいけないほどひどくなる方もいらっしゃいますが、そこまでひどくならなくても痛みや不快感を定期的に感じる人もいます。
4.母親のおでかけがしにくい
母乳育児の場合、特に離乳食が始まる前は、母親が赤ちゃんを置いて長時間お出かけすることは難しいです。
哺乳瓶に慣れていない子は、哺乳瓶から飲むことを拒否することがほとんどです。
ですから、授乳と授乳の間の時間をみてのお出かけくらいしか難いです。
また、長時間授乳しないことで、母親側も乳腺炎のリスクが高まります。
5.授乳場所
母乳育児では、外出先によっては授乳場所がない場合もあります。
ショッピングモールなどの施設では授乳室もありますし、最近では屋外イベントでも授乳室が設けてあるものもあります。
しかし、上の子と公園に行くなど、授乳できる場所がないといったこともあります。
6.ビタミンD不足
母乳には足りない栄養素もあります。
ビタミンKは産院、そして退院してからも自宅で飲ませるように言われるので、知っている人も多いと思います。
また、鉄分についても離乳食の本などで取り上げられていることも多いので、離乳食の内容やミルクで対策をとられている方もいらっしゃるでしょう。
ビタミンDも完全母乳育児では不足してしまう栄養素です。
ビタミンDが不足すると、くる病のリスクも高まります。
母乳で不足しがちなビタミンD
完全母乳だと、ビタミンDは不足しがちです。
そのため、ビタミンDを母乳以外から摂取する必要があります。
ビタミンD どう補う?
ビタミンD不足の対処法として以下の4つが挙げられます。
- 母親が食事でビタミンDを賄う
- 離乳食開始以降は離乳食でビタミンDを豊富に含む食材を心掛ける
- 日光浴
- サプリメント
ビタミンD不足対処での経験談と選択
ビタミンDを多く含む食材には、キノコ類やサケ、シラスなどの魚類、卵がありますが、十分な量を「食」だけで賄うのは難しいです。
日本ではこのビタミンD不足を補うために、ある程度の日光浴が勧められています。
私は第1子をアメリカで出産しています。
2014年当時、アメリカの小児科医の間でも意見は割れていました。
日光浴奨励派と、紫外線は害であり、勧めない派です。
※日照時間は地域により違いますし、人種によっても紫外線から受ける影響は違います。
日光浴を勧められた先生の内容としては、「1日5分、着替えの際におむつ1枚で日の当たる場所に出ること」でした。
逆に勧められなかった先生からは「紫外線は悪影響でしかなく、特に肌が白い人は紫外線の影響を受けやすい。赤ちゃん用のビタミンDシロップでビタミンを補うべき」というものでした。
その結果、うちでは子ども3人ともビタミンDシロップを使用しました。
大人でも紫外線を気にして日焼け止めをつけたり、日陰に入りますよね。赤ちゃんの時期の弱い肌に、紫外線はよくないと判断しました。
完全母乳のビタミンD不足をどう補うのか、家族間、または小児科医の先生にも相談し、考えてください。
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まとめ
以上、母乳育児のメリット&デメリットをまとめました。
完全母乳、混合育児で違いはでてきますが、参考としてください。
メリット | デメリット |
---|---|
栄養と免疫 | 母親の負担 |
口腔発達 | 授乳頻度 |
スキンシップ | おっぱいトラブル |
SIDSのリスク低下 | 母親のお出かけ |
母体への影響 | 授乳場所 |
経済的 | ビタミンD不足 |
お出かけ&緊急時 |